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2021年2月4日

マスクによる肌あれ、対処法は?

カテゴリー:美容知識

マスク生活になって早1年。
今回は繰り返し起こる“肌あれ”について、皮膚科・内科医の友利 新先生と女性医療ジャーナリストの増田美加さんに聞きました!

肌あれってどういう状態?

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 マスクが欠かせない今、「ニキビが治らない」「頬に赤みや湿疹が出た」「顔がかゆい」といった“マスク肌荒れ”に悩む声を聞きます。肌あれは、肌にトラブルが起こっている状態のこと。
 マスク内は湿度の高い状態が長時間続くことで、雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。そこに汗とメイクが相まって、乾燥、皮向け、赤み、かゆみ、ヒリつき、ニキビなどの肌トラブルが起こります。

また、マスク下で顔の筋肉を使わない状態が増え、血流が下がって代謝も落ちてしまうため、肌トラブルは治りにくい状態にあります。

肌あれの症状を見極めることが大事!

以下のような症状があれば、単なる肌荒れではなく、かぶれ(接触性皮膚炎)の可能性がありますので、スキンケアでは治りません。疾患は病院で治療をしてください。ただ、乾燥やちょっとした皮ムケなら、スキンケアで補えることも。乾燥を立て直すケアをしてください

□赤みがある
□かゆみがある
□痛がゆい
□熱をもつことも
□ヒリヒリ、ピリピリする
□ブツブツができる
□水ぶくれなどが混ざることもある
□ジクジクした感じから時間が経つとガサガサする

これらの症状は、ひとつだけのこともあれば、いくつも重なることもあります。

マスク肌荒れは、素材と摩擦に注意

「マスク素材」の画像検索結果

これらの肌荒れやかぶれの大きな原因には、マスクの「素材」とマスクによる「摩擦」があります。

自分の肌にあった素材のマスクを探すのはもちろんですが、マスクの下に肌への少ないガーゼなどの素材を挟んだり、マスクの皮膚に接触する面が少ない立体的なマスクなどに変えてみるのもいいでしょう。

ゴム紐の摩擦でかぶれてしまう場合は、ゴム紐がないマスクやゴム紐を耳にかけなくするアイテムもあります。

マスク生活でニキビに悩む人が急増中!

マスクで肌が乾燥しても、混合肌さんなどは肌を守ろうと過剰に皮脂を出してしまうため、ニキビになりやすいのです。ニキビは、皮脂腺に脂がつまること。ニキビができている部分の脂は取った方がいいですが、大元の原因は乾燥なので、保湿ケアをしましょう。この時必要なのは、水分を入れてあげる保湿が大事になります。そのあと、ニキビができている部分を除いて、油分を足してください。

マスク生活で肌力が落ちたと感じる要因はバリア機能にあり!

マスク生活になってから多いのが、”以前よりも肌に元気がなくなった””肌力が落ちた気がする”という声。
「それは、バリア機能が正常かどうかが鍵になります。もともと乾燥肌の人はバリア機能が低下しやすいのですが、マスクによって乾燥する人が増えているので、肌力が落ちたと感じるのでしょう。やはり大事なのは、バリア機能を改善するようなスキンケアを日々しているかどうか。自分の肌に合った水分と油分を入れて保湿ケアを毎日行ってください」(友利先生)

バリア機能について

バリア機能とは】
バリア機能とは、肌を紫外線や乾燥、摩擦といった外部刺激から守ったり、異物の侵入を防いだり、肌内部の水分が蒸発するのを防ぐ役割のこと。

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バリア機能が正常なら…

肌表面の皮脂膜と角質層が、外的刺激や異物の侵入を防いでくれる。角層細胞と細胞間脂質が隙間なく並んでいるから肌の水分を保持でき、蒸発を防ぐ。肌の水分と油分のバランスがよい状態なので、潤いのある美肌をキープできる。

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バリア機能が低下していると…

細胞間脂質が減り、角層細胞の並びが乱れてしまい、角質層の隙間から水分が蒸発してしまう。肌の水分と油分のバランスがくずれ、肌あれを起こす。

マスクで隠れていても、保湿とUVケアを念入りに

マスク下の汗と化粧品の汚れをしっかり落とすためにも、この時期は丁寧に洗顔をしましょう。

また、肌のバリア機能を高めるためにも、保湿は重要です。皮脂分泌が過剰になっているときこそ、バリア機能が乱れているサインですので、いつも以上に保湿を心がけます

メイクの上からでも使えるスプレータイプの化粧水もおすすめです。使用する化粧品は、抗酸化作用のあるものが良いといわれています。

マスクをしているからといって手を抜かず、マスクの下も保湿と紫外線対策を忘れずにおこないましょう。

女性ホルモンの変動が、肌荒れに追い打ちをかける

マスクの素材と摩擦による肌荒れに加えて、肌荒れに追い打ちをかけるのが生理周期。下記のうち、肌荒れは「PMS期」に起こりやすい症状です。

□生理開始日~7日目 ⇒「生理期」
□生理開始8~14日目 ⇒「ハッピー期」
□生理開始15~21日目 ⇒「ニュートラル期」
□生理開始22~28日目 ⇒「PMS期」
※日数はおよその目安で、個人差があります。

生理前に黄体ホルモン(プロゲステロン)が優位になったり、PMS期のストレスで交感神経が優位な時間が続いたりすると、皮脂分泌が活発になります。毛穴の詰まりはニキビ、吹き出物の原因にもなりますが、自分の皮脂に肌が負けて、かぶれやすくもなります。

また、体温が上がって、のぼせ、むくみなども起こるため、体調変化が肌のコンディションに影響することも考えられます

対策は、ストレスケアで副交感神経を優位に

肌は、自律神経でコントロールされていると言っても過言ではありません。ですから、自律神経が乱れやすいPMS期や更年期は、より一層ストレス対策に気を配って、副交感神経が優位になるリラックスできる時間をつくりましょう。

さらに、肌代謝や免疫力をあげるためにも、運動は大切です。リラックス効果のある運動なら、ストレス対策にもなり、一石二鳥です。

高脂質、高糖質の食事を控えることも大切

肌細胞がつくられる原料は、食事です。肌のためには、高脂質、高糖質の食事を控え、腹八分目の和食を心がけましょう。

高脂質、高糖質の食事は、かぶれを誘発しやすい不飽和脂肪酸の皮脂分泌を盛んにします。皮膚の炎症が女性に大敵なのは、皮膚老化を促進する“炎症老化”を引き起こしてしまうからです。

納豆、青魚などを積極的に食べてタンパク質を補いましょう抗酸化作用のあるビタミンCやB群、鮭などに含まれるアスタキサンチンもおすすめです。

良好な肌コンディションを保つために、ストレス対策、食事、運動と、トータルで気を配っていきましょう

参考文献:

「マスクによる肌荒れに、女性ホルモンの変動が追い打ちをかける!? 対処法は」増田美加

友利 新先生のマスク肌トラブル解決室」 構成/越後有希子

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